【書評(レビュー)】「考える力」の鍛え方 上田正仁著
本書では、「考える力」について、これは根本にさかのぼって問題の本質を突き止める能力であり、以下3つの力に分け、ノウハウ、コツを紹介している。
1. 問題を見つける力
2. 解く力
3. 諦めない人間力
1. 問題を見つける力 要点
これは「考える力」を鍛えるための基礎体力作りの部分である
1) 問題の見つけ方
疑問点や、ふと思ったことをノートに書き留め、考えたことや調べたことの要点を
書き加えていき、それを深化していく。
コツ:自分はいつも何かを考えていると自覚すること。
そのうち考えようを今にすること。
2) 分からないの分類
問題の核心は、分かっていること、分かっていないことを整理していき、
ある部分を解明することでこれまで部分的にかわかっていなかったことの
全体が理解できるようになることで見つけられる。
3) 情報収集術
天才と呼ばれる人は、情報の収集と、整理・理解を徹底的にやっている。
情報収集の目的は、何がまだ行われていないかという新たな可能性を探ること
であり答えを探さないように注意することがポイント。
情報収集に使っている時間、労力は減らして、読む時間に充てるべし。
4) メモの管理
何度も見返し、不要になったら捨てる。
2. 解く力 要点
問題を、類型化⇒要素化⇒各要素の個別解決 する。
3. 諦めない人間力 要点
人間は、自分自身で見つけた問題には、信じられないほど持続的に集中し、
考え続けることが出来るもの。
その、心から打ちこみたいと思えるほど興味を持てる問題は、1.の方法によって
見つけることが出来る。
私が今生み出そうとしているものは、まだ誰も思いついていないアイデアである。
今こそコロナウィルス禍により、新しい出来事、課題を解決するための、新たな発想に基づいた創造的な答えが求められている。これは、2009年のリーマンショック、2011年の東日本大震災でも起きたことの繰り返しであり、既存のマニュアルは無力であることを思い知らされる。
過去のマニュアルにとらわれることなく、本来どうあるべきかという根本に立ち返って、自分の頭で考えなおすことが必要である。